勇者の育成とグロースハック

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こんにちは、エニセンスのグロースハッカーの山口です。
今日はグロースハックにおけるフレームワークの重要性を勇者の育成風に解説してみようと思います。プロダクトの育て方に悩んでいる方や、これからグロースハックを始めようという方の何かヒントになれば幸いです。

そもそもグロースハックとは?

一言で言うと、
「数値や指標、ユーザーの声といった様々な情報を追跡しながら、サービスやプロダクトを成長させる最も最適な手法を考え、手法の実行とカイゼンを繰り返すこと」です。

先日社内メンバーとAARRRの勉強会をしました。
いかにして価値のあるビジネスモデルを生み出せるか。
あるひとつのプロダクトに対してどのような成長プランを描くか。

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冴えたアイデアは溢れるように出てきます。「これもいい」「あれもやりたい!」と。
それぞれのアイデアは確かに冴えているかもしれないです。

じゃあその施策は他の施策に対して良い影響をもたらすのか。
その施策から得た「学び」は次の施策に生かされるのか。
そもそもその施策は今やることなのか、正しいタイミングがあるのではないか。

闇雲に「冴えた」アイデアを試すのはもったいないかもしれません。

それを解決するために、先人が生み出してきたフレームワークに学びます。
今回自分たちのアプリケーションにおけるグロースハックを行うにあたって、AARRRのフレームワークに沿ってプランを立てました。

AARRRとは?

ユーザーの行動を5段階に分類した考え方です。

  • Acquisition (獲得)
  • Activation (活性化)
  • Retention (維持)
  • Referral (紹介)
  • Revenue (収益)

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①まずはユーザーにして欲しいことを想定。「これもいい」「あれもいい」

②それをKPI指標に置き換える。「DAUが◯◯%向上するはず!」

③その施策が今やるべきことなのか、順序を変えることでより効果的なものにならないか、考える。「AARRRでいうとRetentionかな」

④特定のAARRRステップに向けチームで施策を実行していく。「まずはActivationに注力しよう!」

僕がグロースハックを行うにあたってフレームワークを重要視する理由は大きく2つあります

チームの共通言語になる

1つ目の理由は、
本来、施策Aを打てばパラメータAが上がり、施策Bを打てばパラメータBが上がる、といった単純なものではないはずです。
KPI(業績指標)の動きはもっと複雑で、「鉛の盾」を装備すると「物理防御力」が100上がり、その影響で「馬力」10%上がるが、同時に「スピード」と「魔法防御力」は50下がってしまう。というように変化が現れるパラメータは無数に存在します。

プロダクトにおいても同じことが言えます。闇雲に立てた仮説を検証し始めると、変化する無数のパラメータに翻弄され、正しい検証結果が見えなくなってしまいます。
フレームワークで施策が何を目的としているのかを明確にし、施策AはパラメータAが上昇することを目的としていて、今、パラメータCが下がることを問題としないという認識をチーム内で共有することが重要です。

グロース施策がもっと効果的になる

2つ目の理由として、グロースには注力すべき順序があり、順序を間違えれば、かける時間に対して、費用対効果の低い結果を見ることになるからです。

AARRRで考えてみます。
リリースされたばかりのプロダクトが、質の低い状態でAcquisition(獲得)やRefferal(紹介) に注力するとどうなるか。

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リリース直後、可愛い我が子(プロダクト)を早く世の中の人に広めたい!と、流入を増やす努力をしがちですが、質が伴っていなければ流入に意味はありません。まさに穴の空いたバケツ状態です。
ユーザーはLv.1のあなたの勇者に興味はありません。Lv.99のレジェンドに会いたいのです。

AARRR各要素に課題を抱えている場合、最初に注力すべきはActivation(活性化),Retention(維持)です。さらに言うなら、PMF前ならActivationのみに注力し、仮説がはずれていればPMFを再確認すべきです。スパッと諦めて、勇者のキャラ選択からやり直しましょう。

勇者は今何を求めているのか

長々と書いてしまいましたが…
フレームワークに沿ってKPIを管理していくことで、そのプロダクトが今どのフェーズにいるのか、今何に注力すべきかをイメージしやすくなります。それぞれの施策もより効果的なものとなり、グロースは加速します。
勇者がLv.99になるまでの経路は一つではありません。小さく検証を繰り返しながら、最適な手法を見つけましょう。

グロースハッカーとはこんな仕事です。グロースの「手法」を熟考し、実際に手を動かしながら検証しています。まだまだ、フレームワークについては勉強中ですが、実戦で落とし込みながら学んでいると、その重要さがだんだんわかってきました。
今後リーンの勉強会もやりたいなーと考えているので、興味ある人はぜひご連絡ください!

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